バーコードリーダーをお探しの方へ バーコードリーダーの選び方
バーコードリーダには様々な種類があります。
どの様な用途でどこに使うのか?
選ぶポイントをご紹介します。
バーコードリーダーとは、光学的に1次元バーコードや2次元コード(以下バーコード)を読み取る機器のことで、スーパーやコンビニなどの小売店の他、工場や倉庫での在庫管理、病院や図書館などでの受付管理など、幅広い分野で活用されています。
また、近年では、紙に印刷されたバーコードのみならず、スマートフォンに表示されたバーコードを読み取ることにより、電子マネーの決済などを行うことも一般的になりました。
一口にバーコードリーダーと言っても、読み取るバーコードの種類や、読み取りの方式、形状や大きさ、接続させる機器やインターフェースによって様々な種類があります。以下、4つの観点から機器の選定方法をご案内いたします。
読み取るバーコードの種類から選ぶ
バーコードには、大きく分けて2種類のコード体系があります。
様々な商品に必ず印刷されているJANコードを代表とする「1次元バーコード」と、QRコードを代表とする「2次元コード」です。それに伴い、バーコードリーダーにも1次元バーコードのみ読み取り可能な「1次元バーコードリーダー」と2次元コード及び1次元バーコードが読み取り可能な「2次元コードリーダー」の2種類が存在します。業務で使用するコードの種類によって、どちらのタイプのリーダーか選びましょう。
【参考】よく使われているバーコード
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JAN/EAN
共通商品コード
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NW-7(CODABAR)
宅配便の伝票、図書館の貸出管理など
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CODE39
工業用バーコード
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CODE128
コンビニ料金収納代行、医療機器など
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QR
物流在庫管理、電子マネー決済など
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DataMatrix
機械部品、医療器材など
読み取り方式から選ぶ
バーコードの読み取り方式は、現在では下記の通り4種類に分けられます。
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CCD(タッチ)方式
バーコードに接触させて読み取る方式です。
比較的コストが安く、可動部がないため故障も少なく導入しやすい方式ですが、読み取り幅が限られるため幅広い(桁数の多い)バーコードの読み取りには不向きです。一般的にはスーパーやコンビニのレジなどで使用されています。
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リニアイメージャー方式
バーコードから数cm~30cm程度離して読み取る方式です。
離して読み取ることで幅広い(桁数の多い)バーコードも読み取りが可能です。
読み取り速度も速く、液晶表示のバーコードも読み取り可能で、CCD方式と同様、可動部がないため故障が少なく、病院や図書館の受付、倉庫での入出庫など、様々なシーンで使用されています。
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レーザー方式
レーザー光を光源とし、それを機構でスキャンさせながら読み取る方式です。
エイミングラインが細いため、高さが低いバーコードや湾曲したバーコードの読み取りに適しています。ただし、読み取り方式の特性から液晶表示のバーコードは読み取りできません。
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イメージャー(カメラ)方式
QRコードなど二次元コードに対応している方式です。
デジカメ等で使用されているCMOSセンサーでバーコードをイメージでキャプチャーし、画像処理を行ってバーコードデータを読み取ります。そのため読取方向性が高く、360°どの角度でも読み取りが可能で、読み取りスピードが格段に速く、また、かすれや汚れたバーコードなど、難読コードの読み取りも可能です。
1次元バーコードリーダーと比較してやや高価ですが、以前よりもその価格差は少なくなっており、様々な業務で利用が広がっています。
接続方式(インターフェース)から選ぶ
バーコードリーダーのホスト機器への接続方法は、基本的にケーブル(有線)接続かワイヤレス(無線)接続のいずれかになります。
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ケーブル接続
ケーブル接続の場合は、パソコン、POSレジ等に通信ケーブルを接続して使用します。
ケーブル接続にも下記の通り複数のインターフェースがあり、ご利用のアプリケーションや業務によって選択します。
- USB(HID)
ホスト機器からはUSBキーボードとして認識され、読み取ったバーコードデータは、キーボードで入力された状態と同じようにアプリケーションに入力されます。基本、ホスト機器に接続するだけで使用可能なため、一般的にはこのインターフェースを使用することが多いです。
- USB(COM)
ホスト機器のUSBポートに接続しますが、バーコードリーダーはシリアル装置として認識されます。そのため、読み取ったバーコードデータはCOMポートへ入力されますので、データを受け取るアプリケーションが必要となります。
- RS-232C
読み取ったバーコードデータはCOMポートへ入力されますので、データを受け取るアプリケーションが必要となります。また、ACアダプタなどの外部電源が必要になります。
- PS/2
PS/2インターフェースのキーボードして認識されます。読み取ったバーコードデータは、キーボードで入力された状態と同じようにアプリケーションに入力されます。最近はこのインターフェースに対応しているバーコードリーダーは少なくなっています。
ワイヤレス接続
ワイヤレス接続機器の場合、ケーブルがないため操作性の自由度が高く、ホスト端末から離れた場所からでもバーコード入力でき、作業効率が向上するというメリットがあります。
その代わり、バッテリーを搭載していますので、一定期間使用した後は、充電又は電池交換という作業が発生します。
バーコードリーダーの場合、ワイヤレス接続には主にBluetoothインターフェースが採用されており、パソコンやタブレット端末、スマートフォンなどにバーコードデータ入力可能です。スマートフォン(Android/iOS)には、BluetoothのHID(キーボード)インターフェースで入力させることが多いようです。
形状から選ぶ
バーコードリーダーの形状は様々あり、使用される場所や業務内容によって選定する必要があります。
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ハンディ型
最も一般的な、手に持って使用するタイプ。パソコンやタブレット等に主に有線で接続し、バーコードデータを送信します。店舗や事務所、病院などで使用されることが多いです。
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ガングリップ型
ハンディ型と比べ堅牢性が高く、ケーブル接続およびワイヤレス接続に対応しており、工場や倉庫などで使用されることが多いです。

モバイル型
小型軽量で持ち運びに便利でスペースが少ない場所などでの使用が多く、主にワイヤレス接続でタブレットやスマートフォンにバーコード入力します。
病院の3点照合や店舗の簡易POSなどでの使用が多いです。

リング型
その名の通り指にはめて使用する超小型タイプ。
ワイヤレス接続でタブレットやスマートフォンとの連携で完全ハンズフリーを実現可能なため、物流倉庫でのピッキングなどでの使用が多いです。
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定置型
卓上などに固定して使用するタイプ。バーコードをかざすだけで、全方位から読み取りができます。
ハンズフリーでスムーズにバーコード読み取りが可能で店舗のPOSレジや病院、図書館などの受付での使用が多いです。
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組み込み型
各種精算機や検査装置、決済端末などに組み込みやすいタイプ。
駐車場、ガソリンスタンド、病院などの精算機や、血液検査装置などの医療装置に組み込まれて使用することが多いです。
どこで使いたいのか?
予算はいくらなのかを考慮し、適したバーコードリーダを選びましょう